3月3日
昨日キャサリンが持ってきてくれたヴィダーinゼリーとOS1をシリンジであげた。あとは玉子焼きを食べただけなのに、雨の中、何度も庭に出てチイトットをした。
3月4日
お腹の傷からボタボタ出血、点滴の針の跡からも歩くと血が出る。部屋が殺人現場のように血痕だらけになるし、見ていても可哀想なので病院に連れて行った。
多臓器不全で痙攣を起こしたら座薬を使うように言われていたのに貰ってくるの忘れたし、手術の支払いもまだだったから。
「連れてきたんですか?じゃ車の中で診ます」と先生が駐車場に来てくれた。
「でも歩けますよ」とデュークを車から降ろすと、駐車場でウントットをした。
それを見て先生がビックリ!
「ちゃんと内臓が働いていますね、すごいです!」と急遽、血液検査をすることになった。
デュークは少しだけど自分の力で血液をつくっているらしい。みんなが諦めていたのに、デュークだけはまだ頑張っていた。
デュークの頑張りを応援する為に、お薬を14種類も飲むことになった。そうか、この3日間、痛み止めすら貰っていなかったんだね、、、
3月5日
デュークの命の恩人、レナードがお見舞いに来てくれた。
デュークに薬を飲ませられなくて困っている私を手伝ってくれて大助かり。今回レナード家をはじめデュークの親戚に助けられてばかり、感謝!
その後もデュークが大好きな人、大好きな犬に遊びに来てもらって過ごした。
家で寝てばかりじゃつまらない、たとえ体力を消耗したとしても楽しい時間を過ごすことを最優先したいと思った。
ドッグラン友達のボンちゃんと記念撮影したかったのに、好き好き攻撃が激しすぎて隔離。
興奮しすぎて良くないかも、と心配になったけど、、、
デュークが楽しそうならいい、苦しいだけの闘病はさせたくないから。
食欲のある日もあれば、全く食べたくない日もあり、
夜中のトイレが1時間おきだったり、夜中に何度も食べたりで全然寝なかったり、
足を上げてオシッコできたり、後ろ足でお腹を搔こうとしたり、
良かったり、悪かったりするけど、毎日しっかりと生きている。
3月11日
立っていてフラフラ、一歩を踏み出せずボーッとしてる。昨日はオモチャを振り回して遊んでいたのに。また出血したに違いない。輸血してもらわなくちゃ、ドナー・・・
お里の母さんに電話、甥っ子アド君に連絡してもらう。車酔いするから可哀想なんだけど、ごめんなさいアド君 助けて!
駆けつけてくれたアド君とデュークの適合性を検査して貰っていると、意外にもデュークの血液検査の結果が良くて血小板も正常値まで回復している事が判明した。
輸血の必要なし!嬉しい反面、わざわざ静岡から駆けつけてくれたアド君に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
3月13日
13日の金曜日、何だかイヤだった。デュークが死んじゃう気がした。
食欲なし、耳の中も歯茎も白っぽい。呼吸が荒い。頭を上げてバタッと落とす。落ち着いて寝ていられない。
病院に着いても車から降りられなかった。カドラーごと3人がかりで降ろす。待合室から診察室への移動もカドラーをズルズル引っ張って。立てないデュークは初めてだった。
夕方、お里の母さん父さんがアド君を連れて来てくれた。アド君の家の人は都合がつかないのを無理にお願いしてアド君だけ来てもらった。
アド君からの輸血で立って歩いて帰れたけれど、今回のダメージは大きかった。
手術の傷口から再び出血し始めた。皮下出血で紫色になったお腹、脇の下、下腹部。触ると痛がるのでダッコも出来ない。
下腹部の腫れ、違和感で腰を振る、お腹の傷から出血する、その繰り返し。痛々しい。
3月14日
自宅に酸素吸入の器械を設置。車で移動する時のためにポータブルのボンベも借りた。
傷からの出血、下痢、皮下出血、、、この数日は辛かった。
3月17日
デュークの会いたい人は誰だろう。小さい時ドッグランで遊んでくれたあの人。コーシングのスタートのホールド係をしてくれるあの人。ピンチの時に何故か察して連絡をくれるあの人。そうだ、あの人に来て貰おう!
最初デュークは寝ていた。あの人が家にいるはずがないと思って、、、でも声がする。あれ?
キョトンとして、頭をあげた。「おい、デュークどうしたんだよ」その声で立ち上がった。
耳をツンツンしたり、袖をひっぱったり、そばから離れない。そのうち食べたり飲んだりし始めた。
ほら、やっぱりあの人はデュークの恩人だね。
元気復活!お家の外までお見送りできた。歩きながらも袖口に顔を寄せて、触ってほしくてピョコピョコ跳ねていた。
「なんだ、デューク元気あるじゃないか」有難く『仮病王子』の称号を頂いた。
ホントにこれが仮病だったらいいのになぁ、、、