2015年4月2日木曜日

脱水

今までお腹が丈夫だったから、対処の仕方を間違えたのかもしれない。

この二日ほど下痢をしていたけれど、一日に一度だけだったのが、輸血の後からは何度も何度もし始めた。
「ボルゾイみたいに絞り出し、ちょびちょび小出しのウンチだね。ボルの血液が入ったからって、そんなの真似しなくていいのに(笑)」なんて暢気に構えていた。

それがどんどん酷くなり、1時間ごとに庭に出て下痢、水を飲んでまた下痢をした。
夕方、病院に電話をすると「ビオフェルミンとデルクリアーを2倍にしましょう」と言われた。
薬だけとりに来てもいいし、デュークを連れてこられるなら連れてきてと。
手元に薬があったので、明日の朝に薬をもらえば足りると思った。

夕飯の時に薬を倍にしたのに、夜になっても1時間おきのトイレだった。
夜11時に先生に電話をして指示を仰いだ。追加で更にお腹の薬を飲ませた。
結局、朝まで庭に出ては下痢、蛇口から水を飲んで、1時間たつとまた同じ事の繰り返しだった。

朝、もうお腹は空っぽなのに、まだ出そうとしていた。
オシッコをしたから脱水にはなっていないと考えた。
でもデュークの左目が変、へこんでいる。下にして寝ていたから?覗き込むと眼球が遠い、深いところにあって何だか変だった。
瞬膜なのか、光がない黒い穴みたいな目になっている。脱水で眼球がしぼんだのかも知れない。
最初は左目だけだったのに、右の目も開かなくなった。
目を閉じてフラフラしているデュークにヴィダーインゼリーとOS1をシリンジで与えた。右目は時々開けるけれど、左目は全然開かない。左目を閉じたいけどウィンクができないから両方閉じてしまうみたいだ。

カロリーエースもシリンジで飲ませた。ad缶を鼻先に持っていったけれど食べなかった。
呼吸は苦しくなさそうなので、車に乗せて病院に向かった。

下痢は細菌性の腸炎にだった。
目をぶつけませんでしたか?と聞かれた。ぶつけていない。夜中のトイレもずっと付き添った。ぶつけるような所は無いと思う。でももしかしたら葉っぱや枝で傷つけたかもしれない。顔を植木の中に入れてウンチをするから。

すっかり常連になった病院の酸素室で、水分補給の点滴と何本かの注射をしてもらった。
目薬は1時間ごと、タイマーをセットしてデュークに付き添った。


点滴開始から3時間。右目はだいぶ開いてきたけど瞬膜に覆われていて見えていない。左目は痛いのか開けたくない。



普段のデュークなら飽きてウロウロし始める頃。トイレ休憩はいいの?

今日はそんな元気もないらしい。ここまで頑張ったデュークを下痢で死なせる訳にはいかないんだよ。頑張れ!

点滴開始から6時間、状態が良くなっているようには見えなかった。目の上が落ちくぼみ、頭の形もいつもと違った。皮膚が張り付いて小さくなったみたい。
逆に腹水は増えてお腹はポンポコリンだった。点滴で血圧があがると出血を促す、と聞いていた通り出血が続いているのか、貧血もひどかった。

点滴を中止してもらった。
今回の下痢が輸血による副反応なら、今また輸血をするのはデュークの身体に良くないのかもしれない。でも貧血や脱水を改善するには他に手立てがない。
ほとんど一日中、病院で過ごしても状態は悪くなるばかりだった。いまから輸血、、、誰にお願いしたらいいのか、こんな時間からだと近くの人じゃないと夜中になっちゃう。
それでも私の無理なお願いをきいて下さる方のご好意に甘えることにしたのに、、、
「では輸血の準備をします」と先生がおっしゃるとデュークが嫌がった。家に帰りたいと意思表示をした。
「いつも病院大好きなデュークが、これだけ主張しているから帰った方がいいかもしれませんね。明日また考えましょう」と先生がおっしゃった。

そうだね。お家がいいね。

家に帰ると病院にいる時より目が開いているようだった。
水も飲んだし、ビックリするほどたくさん食べた。
下痢さえしなければ、もっと楽しい1日だったのにゴメンナサイ。
たった1日で、こんなに弱らせてゴメンナサイ。

先生は明日、と言って下さったけれど、、、明日はお家で過ごそうね。
毎日病院なんて嫌だよね。